計測器・測定器玉手箱

A/D変換の基礎(その1)

A/D変換の基礎(その1)

アナログ信号をデジタルで計測する場合には、アナログからデジタルへの変換が必要です。

測定器を使うに当たって、その測定器の内部がデジタルであろうとアナログであろうと、さほど問題はありません。
最終的に正しい測定結果が得られるのであれば、内部処理がどうなっていようと関係ないからです。

また、一見するとデジタル式に見える測定器でも、一部はアナログ処理をして、出力部分でデジタルに変換している場合もあります。
デジタルだから誤差のない測定ができ、アナログは誤差が大きいということもありません。
プロトコルアナライザのような測定器は、測定対象がデジタルですが、オシロスコープをはじめとする多くの測定器の入力は、電圧や電流などのアナログ量です。
そもそも、温度、圧力、流量、質量、色合いなど、身の回りにある量はアナログ量ですし、我々人間自体がアナログな感覚器を持った生き物に他なりません。

その一方で、最近の電子計測器の殆どは、デジタルの信号処理が行われるデジタル式の測定器になっています。
測定する対象がアナログであって、しかもデジタルで計測する必然性が少ないにも係わらず、何故殆どの測定器がデジタル式なのでしょうか。

その理由の多くは、デジタル式の方が高精度で多機能な測定器を安価に作りやすいという、いわば作る側の都合によるものです。
結果的に我々は高精度で多機能な測定器を安価に手に入れることができるわけですから、電子計測器のデジタル化はありがたいことです。

ただし、デジタル化されることで発生する新たな誤差要因や新たな設定項目もあります。
したがって、測定器の性能を十分に引き出して使うためには、測定器を使う側でもアナログからデジタルへ変換する事(以下A/D変換)に対する知識は必要です。

「計測に関する知識」のシリーズでは、これまでにも「サンプリングと立ち上がり時間」などの項でA/D変換に付随する注意事項を採りあげてきました。
そこで、次のステップとしてA/D変換を行う回路の原理や問題点を考えてみたいと思います。

A/D変換とは、アナログの電圧値(電圧でなくとも良い)をデジタルの符号に置き換える操作です。
また、A/D変換を行う回路はA/D変換器(AD Converter)と呼ばれます。

お見積り・ご質問など、お気軽にお問い合わせください。

お電話でお問い合わせ
(営業時間 平日9:00~17:00)

0120974824
0334738437

ネットでお問い合わせ

お問い合わせフォーム

請求に関するお問い合わせ
(営業時間 平日9:00~17:00)

0367401357※恐れ入りますが、お手元に請求書など、ご請求内容が確認できる書類をご用意の上、お問い合わせください。

ページトップへ