最前線の営業から経営戦略へ
チャレンジする社風で自らも成長
新規事業YUKI KAJINO梶野 勇希 事業戦略室
2008年新卒入社
私は学生時代に金融政策を専攻していたことから金融を通して「国の発展と貢献」と日々成長できる環境「自己成長」を就職活動の軸にしていました。金融と一口に言っても幅が広く、銀行や証券会社などは思い浮かんでも、オリックスに結びつきませんでした。しかし、オリックスは戦後まもない日本に、リースという新しいビジネスモデルを取り入れ、日本の経済成長を支えてきたことを知りました。どのようなビジネスにおいても金融という仕組みは必要です。だからこそ、お金そのものを扱う仕事ではなく、金融の仕組みを通じてモノとサービスで経済を循環させる事業に興味を持ちました。オリックス・レンテックは、オリックスグループのなかで最新のIT機器や計測機器、分析機器などのハイテク機器や協働ロボットを、民間企業や大学、国立研究開発法人にレンタルという形で提供しています。最先端の研究やものづくりには最新機器の導入が欠かせません。選考のなかで国内だけでなく諸外国にも機器を提供し、グローバルで技術発展を支えているということを知り、この会社で働く価値を感じたことが入社の決め手の一つとなりました。
新卒から7年間はICT営業としてパソコンやネットワーク機器、Microsoftなどのソフトウエアをお客さまのビジネス用途にあわせてご提案し、お客さまが求めるサービスとは何かを学びました。その後、分析機器の営業を経験し、民間企業や大学、研究開発法人の基礎研究向けにさまざまな分析機器をオペレーティングリースで提供してきました。オペレーティングリースとは、自動車の残価設定型リースのように、リース返却後の売却価値分を差し引くことで支払総額を抑えることができるというものです。長年のレンタル事業で培ってきたノウハウを元に、将来的な商品価値を算出することができるオリックス・レンテックだからこそ提供できる取り組みです。分析機器は、購入するとかなり高額ですが、限られた予算内でもリースを用いることで機器を使用するハードルが下がるため、お客さまに対してポジティブなお話ができます。
これらの営業経験を経て、2年前、日本の科学技術力向上のため、お客さまの最先端研究を支援する新たな仕組みをつくる専門のチームを立ち上げました。オリックス・レンテックの強みでもある分析機器のトップメーカーとの強固な関係を生かし、メンテナンス付きのリース契約のメニュー拡充や、お客さまの利用シーンに応じて柔軟にリース期間の設定が可能な商品ラインアップを拡充しました。また、リースとは少し異なる新たな仕組みとして、1セット数億円する電子顕微鏡を限られた予算でも利用可能なシェアリングサービスの組成など、付加価値の高いサービスを提供してきました。これまでの営業経験で感じてきた「お客さまに提供できれば良いな」と思うサービスを自分のアイデアで形にし、お客さまから高い評価をいただいたときには大きなやりがいを感じました。
2019年11月からは、会社の経営戦略や成長戦略にのっとり、エクイティ投資や事業提携の企画・推進する部署に所属していました。2018年に受変電設備レンタルの最大手の淀川変圧器がオリックス・レンテックへグループ入りしましたが、ともに成長していける企業を探し、グループとしてのシナジー効果や一緒になることでお客さまに提供できる新たな価値を考え企画・推進することは、企業経営に深く関わるため、インパクトが大きくやりがいがあります。さまざまな業界とその主要企業を分析しながら理解を深めていますが、世の中の最新トレンドや今後の業界動向にも触れながら専門家のお話を伺う機会もあり、これらを自ら主体的に進めていくことで「自己成長」につながっていると感じています。新卒当時思い描いていた「金融」よりも大きなスケールと魅力があります。
学生時代は分析機器のことなど何も知りませんでしたが、営業職で経験を重ねることで、業界を知りサービスの価値を高める必要性を学ぶことができました。そして現在、営業時代にはなかった「会社を経営目線で見る」という視点が身に付いたことは自分にとって大きな財産です。まさかこんな経験ができるとは、入社時にはまったく想像していませんでした。
自らアイデアを企画に落とし込み推進するなかで、いろいろと失敗もしましたが、失敗をしたというレッテルを貼るような会社ではありません。「思うようにやって良い」とチャレンジする気持ちを応援してくれる会社だからこそ、自分次第でいろいろな経験を積むことができます。いつかものづくりの業界をはじめ、一つの業界を丸ごと変えてしまうような大きな仕事を手掛けてみたい、と感じています。