
PC調達・廃棄の煩雑な管理作業をレンタルPCで一括解決!新たなデジタルツール導入で業務効率化も推進

業種:焼酎製造
導入サービス:PCレンタル、Shadow Desktop
導入目的・効果:IT資産管理、業務効率化、コスト削減
エコサイクル株式会社さま
微生物を用いた独自の土壌浄化技術を開発し、調査から浄化工事まで、土壌汚染に関するトータルソリューションを提供しているエコサイクルさま。
同社の経営企画部では、社員が利用するPCをはじめとしたIT資産の管理業務を行っていましたが、PCのキッティング作業・問い合わせ対応業務のひっ迫が課題となっていました。また、2019年にオリックスグループの連結子会社となったことを契機に、セキュリティの強化も求められるようになりました。そこで、IT環境を抜本的に見直して工数削減・セキュリティ強化を進めるために、PCはレンタルに切り替え、クラウドサービス「Microsoft365」「HENNGE One」を導入し、IT環境をクラウドに移行。調達・キッティングから日常の運用・保守業務までをトータルで効率化しつつ、利便性やセキュリティにも配慮したIT運用環境の構築を実現しました。
エコサイクル株式会社
取締役副社長 落合 昌喜 様
管理本部 経営企画部 経営企画チーム チーム長代理 赤平 稔文 様
独自に開発したバイオ浄化剤の製造・販売の他、土壌調査や浄化工事、環境コンサルティングなど、土壌汚染に関するトータルソリューションを提供しているエコサイクルさま特にバイオ浄化剤による原位置浄化において高い技術力を有しており、2017年度には環境大臣賞を受賞するなど高く評価されています。
同社の創立は1999年。セーフテクノ株式会社の環境部門が分社化される形で富山市に設立されました。当時は、2003年の土壌汚染対策法施行をはじめ、汚染による健康被害を防ごうとする動きが活発化していた時期でした。
そんな折、インドで博士号を取得し、来日してから土壌の微生物について研究していた現代表取締役社長シュリハリ・チャンドラガトギ氏が、同社へ入社し、日本の土壌に合った浄化技術「VOC汚染のEDC工法バイオレメディエーション」の開発に成功。土壌汚染対策としては土を掘削して入れ替える方式が主流だった中、微生物の力を用いた浄化技術で、安全・低コストかつ、稼働中の工場や店舗でも施工が可能というメリットもありました。
そこから10年ほど、バイオ浄化剤の製造・販売を軸に富山県で事業を拡大させてきました。2013年には、お客さまの真の課題を解決するべく、本社を東京へ移転。製造・販売だけでなく、浄化工事や環境コンサルティングまでを一気通貫で手掛けるようになり、現在に至ります。
もともとシステム関連は人事総務部が管理しており、購入したPCに一台ずつ手作業でキッティングを行う運用をしていました。キッティングの工数に加え、社内からはパスワード再発行をはじめとした問い合わせも多く、過去から業務がひっ迫していたと言います。
また、セキュリティ面では、当時POPメールを使っており、情報漏洩リスクの課題を抱えていました。加えて、出張が多い働き方の社員に対応するため、外から社内サーバーのデータにアクセスできる環境を実現させたい一方、ネットワーク環境が整っておらず、またセキュリティ面にも不安がある状態でした。
そんな中2019年に、エコサイクル社はオリックスグループの連結子会社に(現在は資本提携解消)。オリックスグループ全社が守らなければいけない14の管理施策「情報・セキュリティミニマム・スタンダード」が提示され、セキュリティ強化の経営指示が出たのです。
さらに事業拡大に伴い、社員数も年々増えていったエコサイクルさま5年ほど前には30〜40名だった社員数も、倍以上に増えました。大幅な人員増大より必要なPC台数も増加し更なる工数増加となり、担当部門の業務がひっ迫、そこでオリックスグループのオリックス・レンテックから、工数削減やセキュリティ強化、リモート環境の実現に資する一連の提案を受けることになりました。
オリックス・レンテックにてエコサイクルさまの抱える課題を整理した結果、ネットワークを再構築するのではなく、クラウドへ移行し、社内外問わずインターネットでつながるネットワーク構成を提案しました。具体的には「Microsoft 365」を導入し、クラウドの入口は、シングルサインオン機能を実装したクラウド型のセキュリティサービスである「HENNGE One」で防御。PCはレンタルの調達に切り替え、合わせて「キッティング作業の代行サービス」を提供しました。
その後コロナ禍の影響もあってエコサイクルさま社内でのクラウド移行はより一層加速し、「どこにいても仕事ができる環境」を構築するために、オンプレサーバーで運用していたグループウエアや管理系のアプリケーションなど、社内のサービスを全面的にクラウド化。現在では社内システムはすべてSaaSサービスを使っているとのことです。
採用の決め手としてまず挙げていただいたのは、「導入支援の手厚さ」です。キッティング業務を委託している会社とも連携して、レンタルPCのキッティングから、「Microsoft 365」、「HENNGE One」の設計構築・導入まで支援させていただきました。管理本部 経営企画部 経営企画チーム 赤平氏は「特に『HENNGE One』と各SaaSサービスとの連携においては、オリックス・レンテックさんが一つずつ確認しながら対応してくださり、大変助かりました。接続しなければならないSaaSサービスは10種類以上あり、連携がうまくいかないこともあったのですが、その都度要因を解析してくださったおかげで、無事に接続できました」と話します。
また、「HENNGE One」も大きな決め手になったとのことで、「HENNGE One」のシングルサインオン機能により、ID・パスワードの管理業務の工数の削減、さらに、多要素認証機能によりパスワード漏洩による情報セキュリティリスクの軽減を実現しました。
導入後の変化としてまず挙げていただいたのは「業務工数の削減」です。「担当者が一台ずつ手作業で実施していたPCのキッティング作業をアウトソーシングできたことで、業務工数を大きく削減することができました。また、『HENNGE One』の導入によりシングルサインオンを実現できたので、パスワードに関する問い合わせがなくなったことも業務削減につながっています」と赤平氏。さらに、社員のスマートフォンにも「HENNGE One」を導入することで、「Microsoft teams」でのテレビ会議をはじめ社外からさまざまなSaaSサービスへ安全に接続し、最低限の仕事ができる環境が実現できたことも大きな効用となったのです。
レンタルPCの導入のメリットとして故障時の対応」を挙げていただきました。平均すると月に2~3台、PCの交換対応を行っているというエコサイクルさま。赤平氏は「故障時の対応の早さはレンタルならではだと感じています。購入だと故障時にはメーカーに問い合わせて回答を待つ必要があり、どうしても時間がかかってしまう点がネックでした。一方、レンタルだと先出しセンドバックの保守体制で、連絡してからすぐに交換対応をしてくれるため、業務への支障が少なくて済みありがたいです」と話します。
導入前は想定していなかった効果としては、「クラウド環境への移行に伴い、会社の文化や風土が変わったこと」が挙げられました。赤平氏は「導入から1年ほどで、フルクラウドの業務環境が社内に根付いていきました。コミュニケーションツールとして主流だったメールに「Microsoft Teams」が加わり、既読の確認やスケジュール機能の活用などによって、社内コミュニケーションにおけるレスポンスが早くなった」と実感していると言います。
セキュリティ強化やリモートワーク実現のための全面的なクラウドシフトを完了させたエコサイクルさま今後は、海外をはじめどのようなセキュリティインシデントが起こっているのか具体的な事例を調べ、それらへの対応策を練っていく予定だそうです。特に、「顧客情報が流出してしまうのが一番まずいので、それらの情報を確実に守ることが次のセキュリティ課題です」と赤平氏。具体的には、「データ復旧・バックアップ」、「業務用PCのアクセス制限やログ取得」、「関連会社へのデータ共有におけるセキュリティ担保」などを進めていきたいと考えているそうです。
また、セキュリティ課題だけではなく、「PCセットアップの社内での自動化」や、「AIの活用」、「建築DX」なども視野に入れているエコサイクルさま赤平氏は「オリックス・レンテックさんには、経験と知識が豊富な担当者が多くいらっしゃるので大きな信頼を寄せています。今後もこうしたIT課題に対して、最適なソリューションを提案いただき、自社に合ったシステムを一緒に検討してもらえたらありがたいです。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします」と期待を表します。