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玉手箱

【働き方改革:その4】  働き方改革はオフィスワークも変える

                                       (2017.10.3)

働き方改革では、モバイルワークや在宅勤務などのテレワークを取り入れると同時に、オフィスのあり方そのものを見直す企業が増えています。テレワークの実現を目的とした取り組みが、具体的にオフィスワークへどのような変化をもたらしているかを見ていきます。

フリーアドレス制の促進

フリーアドレス制は、1990年代後半から外資系企業やIT系企業を中心に導入が進められてきました。当初は、外出の多い社員のデスクを他の社員も使用できるようにするスペースコストの削減が主な目的でしたが、最近では、働き方改革の一環として取り組むケースが目立ってきています。
その背景としては、テレワークの普及に伴い、自席でなくても仕事ができると考えるオフィスワーカーが増えてきたこと、また、ノートPCやスマートデバイスの普及をはじめITの進化により、従来は自席に固定されていたデスクトップPC、電話機、書類などを自席から切り離すことができるようになったことがあげられます。

先進的な取り組みを行っているオフィスを訪れると、フリーアドレスを取り入れてオープンな空間を主体としつつ、より集中して業務を行うための個人ブース、グループでの打ち合わせだけではなく、共同作業にも活用できるファミリーレストランのようなテーブル席、社内・社外とのやりとりにテレビ会議システムを気軽に使える複数の小会議室などの設置が見受けられます。フリーアドレス制の導入を通じてオフィス内のゾーニングや各空間のレイアウトを見直すことで、コスト以外にも以下の効果が期待できます。

1)コミュニケーションのさらなる活性化

同じ部門内だけではなく、他部門の社員とも接する機会を得るレイアウトを取り入れ、部門を超えた情報やノウハウ、知識の交換をうながすことで、アイデア出しや創造的な業務に役立てる。

2)社員のモチベーションの向上

社内全体をある程度見渡せるような環境へと移行し、ほかの部門の社員の業務や成果がわかるようにすることで、競争心や好奇心が刺激されるだけではなく、自分の仕事の重要性を感じ、達成意欲を高められるようにする。

3)社員の自律性の向上

その日の仕事内容やスケジュールを考えて働く場所を選ぶことで、状況に応じた最適な働き方を常に意識し、生産性向上への意識を高め、自律的な行動を醸成する

■総務省行政管理局のオフィス改革 コミュケーション活性化・意思決定の迅速化

(出典)総務省行政管理局「ワークスタイルを変えるオフィス改革の試行的取組について」

クライアント環境の変革

テレワークの取り組みに伴いオフィス以外の場所でも仕事ができる環境を整えるため、業務システムのクラウド移行、スマートデバイスの利用拡大、デスクトップ仮想化の導入などが進み、社内のクライアント環境が変革を見せています。

オフィス内でも社内ネットワークの全面無線化が進むことで、オフィスワーク中心の社員に関しても、執務エリアに加え、会議室や打ち合わせスペース、リフレッシュスペースなど、オフィス内のどこにいても問題なく仕事ができる環境が提供されます。

当初はテレワークを行うためのデバイスは、自席PCとは別に、持ち出し専用のノートPCやスマートデバイスを用いるケースが多く見られましたが、現在は内外共通のデバイスを使用している企業が大半です。さらに今後は、自分の作業環境は物理的な1つのデバイスの中ではなく、ネットワーク上のクラウドサービスや仮想デスクトップなどに存在し、どのデバイスを用いるにせよ、そこへログインすれば、常に同じ作業環境にアクセスできるというかたちへ移行していくことが想定されます。デスクトップPC、さらにはノートPCすら持たずに、タブレットやスマートフォンのみで、外出先でもオフィスでも仕事をこなすことが珍しくなくなる日が近いのではないでしょうか。

社内SNSやWeb会議の浸透

テレワークを行う社員が増えてくると、コミュニケーション環境の整備も必要となります。従来は同じオフィス内で仕事をしていたので、なにかあれば直接会いに行ったり、会議室や打ち合わせスペースに集まればよかったわけですが、テレワークで仕事をしている社員は移動中であったり、自宅にいたりするため、物理的に顔を合わせる機会は少なく、「次に出社した時にまとめて相談」という案件が増えてくると、かえって業務効率を損なうことになりかねません。

そこで、コミュニケーションの質や密度を補完するために、従来の電子メールやグループウェアにとどまらず、企業向けのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)基盤や、これまで営業拠点間での会議利用を中心に使われていたビデオコミュニケーション を、テレワーク中の社員とのやりとり にも積極的に利用する動きが出てきました。最近では、オンプレミスでテレビ会議専用システムを構築しなくても、クラウドサービスでPCやスマートデバイスから手軽に利用でき、しかも、十分に高品位な映像が使用できるWeb会議サービスが数多く提供されています。営業担当者が訪問先でノートPCを立ち上げて社内にいる技術者をミーティングに参加させたり、現場の状況をスマートフォン経由で上司に伝え指示を仰ぐ、といった活用が可能になります。料金体系も幅広く、会議の参加人数や同時開催数、開催の頻度など、自社の使い方に応じて適切なプランを選択することでコストを抑えることができます。

こうした新たなコミュニケーション手段が全社員に浸透すれば、テレワーク中の社員も含め、社内の連帯感や共通認識を形成したり、モチベーションを高めたりすることができます。しかも会議室を利用する必要がなくなるため、会議室予約の手間も省け、仕事の効率アップにもつながります。

ペーパーレス化の推進

テレワークやフリーアドレス制の導入を機に、本格的にペーパーレス化に取り組む企業は少なくありません。ペーパーレス化を実現するには、「すでに存在する書類をスキャンして電子化すること」、さらに「新たに紙の書類を作らないこと」が重要です。
以下は、ペーパーレス化の主な取り組みです。

・最初から電子ファイルとして作成される企画書や資料などはプリントアウトせずに、オンラインス
トレージなどを介して共有する
・Web会議システムなどを活用し、会議はペーパーレスで実施する
・クライアントに提出する提案書や製品カタログなどは、電子メールで暗号化して送付するか、タブ
レットなどの画面上で見せる
・紙へのメモ書きに替わって、PCやタブレットのメモ記入や情報整理アプリケーションなどを活用
する

「紙でなければ見にくかったり書き込みにくかったりするので、仕事にならない」という声があがる可能性がありますが、ITをうまく活用することである程度は解消できます。Windows 8搭載以降のPCでは、タッチパネルで操作できるものが多数登場しており、ペン入力の精度も上がってきているので、手書き入力でデバイス上の画面キャプチャやPDFの上に文字を書き込んだり、アイデアをまとめたりすることができます。

■総務省行政管理局のオフィス改革

  ペーパーレス化の促進


  ICTを活用したスムーズな情報共有

総務省行政管理局のオフィス改革の効果

(出典)総務省行政管理局「ワークスタイルを変えるオフィス改革の試行的取組について」


以上、テレワークを主体とした働き方改革が進むことで、オフィスワークにどのような変化がもたらされるのかを見てきました。
IT環境強化を軸として働き方改革を推進することで、競争力や業績の向上を実現する一助になれば幸いです。

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