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計測器玉手箱

シールドとガードについて

シールドとガードについて

正確な計測に欠かすことのできない各種シールドの考え方やガードの扱い方について知っておきましょう。


計測器を使って電子計測を行う場合、計測器と被計測物、さらにセンサーや接続ケーブル、治具など、計測のシステムを構成する諸々の構成要素は、必ず周囲の影響を受けます。


周囲の影響としては、温度や大気圧などの自然環境が代表的であり、音響計測では騒音、光学計測では外光などもその一つとして挙げられますが、電気的なノイズも重大な外部要因です。そして、これらが計測の不確かさを増す原因になります。
従って、計測にあたっては周囲の影響をできるだけ排除する必要があります。

電気的なシールド(遮蔽)は、外部からの電気的な影響を排除する代表的な手段です。


ここで、外部からの電気的影響の原因を分類してみます。分類された原因によって適切なシールドの方法が異なるからです。

一番目は外部の電界による影響です。周囲の電子機器など、計測システムが持っている電位と異なる電位を持つ物体が周囲にあれば静電気的な結合によって、システムは影響を受けます。特に、周囲の電位が変動するとシステムに対しては交流ノイズになります。

図1:電界の影響

通常の環境では人体も電力線からの影響で電位が商用周波数で変動しているため、高感度な計測器に手を近づけると、50/60Hzのノイズ源となり、いわゆる雑音(ハム雑音)を生じます。
静電気的な結合では、インピーダンスの高い回路部分が特に影響されやすいことも重要なポイントです。
比較的高いインピーダンス(>数百オーム~数キロオーム)のセンサ信号を、高インピーダンス入力の計測器に接続しなければならないときなどは、特に影響されやすいので注意が必要です。

二番目は、磁界の影響です。システムの近くにトランスやスピーカがあったり、電力線が這っていたりすると、電磁結合(相互誘導)によって、接続線などに起電力を生じます。
磁界による悪影響は、比較的低いインピーダンスのシステムでも起こります。

図2:磁界の影響

三番目は、電磁波(電波)の影響です。付近にラジオ放送の送信アンテナがあったり、アマチュア無線局がある場合や、システムの近傍で携帯電話を使う場合などがこれにあたります。
最近では、パソコンなど高速なディジタル回路から発生する電磁波ノイズが高感度な計測の妨げになることも多くなっています。

図3:電磁波(電波)の影響

電界や磁界ではシステム内部やごく近くにその源がありますが、電磁波の場合は数キロメートル以上も離れた地点からでも影響を受ける場合があります。このため、電磁波の影響は気づきにくいのが特長です。
計測システムが利用する周波数と妨害の源の周波数がかけ離れていれば影響が無いように思えますが、電磁波のレベルが大きいと、システム内の非直線部分で検波や周波数変換が起こり、計測周波数に紛れ込む場合や回路の動作が不安定になったりします。


このように、電気的な外部要因は3種類あり、それを阻むためのシールドも3種類考えられます。

第一の電界に対するシールドは、「静電シールド」と呼ばれます。電界のルート(電気力線)を金属板で遮り、その金属板をグラウンドなどに接続することによって電位を固定する方法です。
この場合、シールドには鉄板やアルミ板などが用いられます。静電シールドの材料は、薄いものでもかまいません。料理用のアルミフォイルでも効き目があります。
粘着剤の付いたテープ状のシールド材料も市販されているほか、全体を茶箱(内部は金属箔で密封されている)などに入れてしまうという方法もあります。

静電シールドのポイントは、ただ遮ったりくるんだりするのではなく、きちんとグラウンドに接続することです。


それから、インピーダンスの高い回路では、シールドがグラウンドに接続されたコンデンサとして作用し、計測の不確かさを大きくしてしまう(図4左)ことがあるので、シールドを回路に近づけ過ぎないことも大切です。

この影響を除く方法として、ガード(アクティブガード 図4右)があります。アクティブガードはシールドをバッファアンプを通した信号で駆動します。こうすると、信号線とガードは同じ電位になるので、信号からガードへ電流が流れることが無く、静電容量の影響がキャンセルされます。ただし、この方法が使えるのは、バッファアンプに位相回転の生じない低周波の機器だけです。


図4:シールドの影響(左)とアクティブガード(右)

二番目の磁界に対するシールドは「磁気シールド」です。
磁気シールドは磁力線を遮る働きをさせるので、磁性材でなければいけません。
鉄ならば効果がありますが、アルミでは効果がありません。また、厚さも必要です。これは静電シールドが薄いものでもOKであったことと比べて大きな違いです。
そのわけは、金属の比誘電率(真空の誘電率との比率)がほぼ無限大で、周囲の電気力線は全て金属の内部を通るのに対して、金属の比透磁率は有限の値であることに起因しています。従って、厳重な磁気シールドは、透磁率の高い磁性材料で分厚く覆う必要があります。


三番目の電磁波に対するシールドは「電磁シールド」です。
電磁シールドは、電波だけというよりも、電界と磁界も合わせた形のシールドです。

スタイルとしては静電シールドと同じように金属板で覆います。この金属板に電磁波が到来すると、その磁界が金属板を突き抜けることになりますが、このとき、アンペアの右ねじの法則によって金属板上に渦電流が生じ、この渦電流が磁束を打ち消す方向に働くという原理を利用しています。従って、電磁シールドは渦電流が流れやすい銅などの金属導体が使われます。

図5:渦電流

ただし、電磁波は発生源の近傍と遠方では伝わり方が異なるほか、電磁シールド自体が静電シールドなどと同じ形態であることから、電磁波専用に独立したシールドとは考えられず、実際には両者が同時に作用します。
また、最近では、電磁波に対して損失作用を持つフェライト材料を利用した電磁波吸収シートが出回っており、ハサミなどで形状を自由にカットできるほか、シールドが反射板としてではなく、吸収材として作用するので、電子機器の内部などでは好んで用いられています。

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