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インピーダンスの計測と計測器 (その2)

インピーダンスの計測と計測器 (その2)

インピーダンスを正確に計測するためには、計測対象や条件毎に最適な計測法と計測器を選択する必要があります。
LCRメータを使えば、コイルやコンデンサ、抵抗など単体部品のインピーダンスは比較的簡単に、しかも精度良く計測できます。
しかしながら、通常のLCRメータは計測周波数の上限が数百kHz程度であるため、高周波用の部品などを実際に回路で使用するのと同じ周波数で計測することはできません。
また、一端が接地されているような計測対象の計測には適しません。(インピーダンスの計測と計測器その1参照)


電子部品などの高周波におけるインピーダンスを計測する場合は、高周波用のインピーダンスアナライザを使うか、ネットワークアナライザを使用します。
図1に高周波用インピーダンスアナライザのブロック図を示しました。

高周波用のインピーダンスアナライザは、試料にかかる電圧と試料を流れる電流を直接的に計測してインピーダンスを求めます。
周波数が高いので、電圧・電流はトランスで検出し、計測部は受信機と同じような構成になっています。

図1:RFインピーダンスアナライザ

ちなみに、高周波数でのインピーダンス計測では、試料と計測器の接続が重要です。
両者の間をリード線などで接続すると、リード線のインピーダンスによって大きな誤差を生じるからです。


なお、一般的な高周波用のインピーダンス計測器は50Ωを中心としたインピーダンス計測を想定して設計されています。
従って極端に高いインピーダンスや反対に低いインピーダンスの計測では誤差が大きくなります。
また、高周波用のインピーダンスアナライザの計測端子は同軸構造のコネクタになっており、計測に際しては専用の治具を用います。


一方、ネットワークアナライザを使ってインピーダンスを計測する方法は、計測の原理がこれまでとは異なり、信号の反射とインピーダンスの関係を利用します。

図2に示したように、インピーダンスが既知の信号源をインピーダンスが未知の負荷に接続したとき、入射電圧(信号源から試料へ向かう進行波の電圧:Vi)と、反射電圧(試料から信号源の方向へ向かう反射波の電圧:Vr)の比から、未知のインピーダンスが求まることを利用します。

図2:反射とインピーダンスの関係

この場合、インピーダンスは複素数ですので、電圧は絶対値(スカラ量)ではなく、位相も含めたベクトルとして計測しなければなりません。


図3にネットワークアナライザによるインピーダンス計測の方法を示しました。

同図で、輪になった矢印で示され部分は方向性結合器(Directional Coupler)と呼ばれ、入射波と反射波を分離して取り出すことができる特殊な線路です。
また、OSC(信号源)の出力を抵抗で分岐しているのは、ネットワークアナライザを接続することで、インピーダンスが乱されないように信号を分配するためです。

図3:ネットワークアナライザによるインピーダンス計測

信号の反射を利用してインピーダンスを計測する手段としては、ネットワークアナライザのように連続した正弦波を利用する方法のほかに、高速なパルス信号を使うTDR(Time Domain Reflectometry)と呼ばれる方法があります。

図4にTDRの原理を示します。極めて早い立ち上がり特性を持ったパルス信号を試料に与え、試料からの反射波形を超高速でサンプリングして捉え、その波形からインピーダンスを演算して求めます。

図4:TDRの原理

このとき、試料からの反射には、伝送路終端での反射のほかに、コネクタの接続部や配線パターンの屈曲部分などインピーダンスが不連続となるさまざまな部分からの反射があります。
これらの反射は反射の量、すなわち各部のインピーダンスによって、反射波形の振幅が異なります。さらに、各部で反射して戻ってくるまでの距離が異なるので、反射が信号源に戻ってくるまでの時間もそれぞれ異なります。

従って、反射波形から各部のインピーダンスと距離が個別に、しかも同時に求まります。(図5参照)
伝送線路上の各部のインピーダンスと距離を求めることができることは、TDRの大きな特長です。

図5:反射波形からインピーダンスと距離が求まる

TDRによるインピーダンス計測は、プリント基板上のパターンや実装状態の部品のインピーダンスなどが二次元的に求まるため、最近の高速ディジタル回路の計測などに多く用いられるようになってきました。
USB2.0をはじめとする最近の高速ディジタルインタフェースが線路のインピーダンスを厳格に規定していることなども背景にあります。
写真に実際の回路基板と反射波形の例を示します。

図6:TDRの実例(キーサイト・テクノロジー社資料より)

TDRによるインピーダンス計測は、専用のシステムとして供されているものもありますが、多くの例では、立ち上がりの速いパルスジェネレータと等価サンプリングなどによる高速のオシロスコープ、専用のソフトウエアの三者の組み合わせで使われています。
・・・・・・・・・・・・・・・・ 続く


参考: インピーダンス計測ハンドブック(キーサイト・テクノロジー社)
キーサイト・テクノロジー社資料
TFF(テクトロニクス)社資料

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